なぜかアニメの脚本家2011年10月26日

◯当サイト(ぶらざあのっぽHP→http://www.brother-noppo.com)の掲示板でアニメの脚本家になるには──というのが話題になっているようなので、
 僕がどうしてこの業界に入ったかを少し書いてみようと思います。



 はっきり言うと、元々脚本家になるとは夢にも思っていなかったというのが正直な所です。


 僕が大学(明治学院大学という所なのですが…関係ないけど、地元に帰ると明大と誤解されています。面倒なので訂正しませんが)に在学していた時、漠然と考えていたのがテレビの業界に進みたいという事だけ。
 制作か構成作家かな、と思っていたんです。
 (脚本家という選択肢がなかったのが驚きですが)


 でも、どうしたらその業界にありつけるかは全く分からなかった。


 というのも、明治学院大学からそういう所に就職できる術、あるいはコネがないと思っていたから。
 (実際はあるのでしょうが。ちなみに構成作家の鈴木おさむさんは明学を中退されて放送作家業界に入ってます。さすがに中退する度胸はなかった)


 そして、世はアニメバブルな時代。


 アニメ業界が来るーーーと、ワケ分からん事を思った僕は、就職先をある日突然アニメ業界にシフトしたんです。
 (そんなにアニメ詳しくないのに…!)



 実は、幼い頃の夢がマンガ家で、まあ、絵が描けない事(絵を描く気力がなかった)をある日自覚してこの夢を捨てたのですが、
 アニメ業界ならば制作という立場で幼き頃の夢を実現できるのではないかという想いもあったのでしょう。


 アニメ業界となると、ますます我が母校からの出身者は皆無。(実際はそうでもないと思いますが。なんせ100年以上、歴史ある大学なのです)
 自分から専門学校を探し、バイトして金を貯めて入学したのです。偉いなあ。自画自賛。




 最初に入ろうと思った専門学校は、『東映アニメーション研究所』。
 もし入学していたら初期のメンバーです。

 だけど──学費が高すぎたし、全日制で大学はどうすんのよ、という話。
 大学を卒業したらそこに入ろうかとまで思ったのですが、まあ非現実的です。


 というワケで東映アニメーション研究所は選択肢から外れました。
 ばいばいきん。



 続けての選択肢が、『アミューズメントメディア総合学院』。
 当時、夜間の演出専科があって、学費も格安!
 (今はもうありません。というか、黒歴史にされている感じがするんだけど気のせいだろうか…)

 就職先のコネを見つけるために門戸を叩いたのです。



 その夜間専科は1年間だけのカリキュラム。
 こんなんで制作の全てを学べるワケがなく、何度も書いてますが就職先を見つける以外に利点はない(言い過ぎか)のです。
 まあ、アニメーターではないので、いち早く現場に行ければそれで良かったのです。



 そこで、奇跡の出会いがあります。


 小山高生師匠との出会いです。


 実は、小山師匠、奇跡的に3ヶ月だけこの学校でシナリオとは何ぞやという授業をされる事になったのです。
 しかも、シナリオハウス以外で授業をするのはかなりレアケース。
 割と事件だったようですが…

 脚本に興味がなかった僕には、
 小山高生って誰やねん──
 という状態。
 すごいな、当時の僕。タイムマシンがあったら正座させて説教したい。

 当時の課題もナメた事しか書いてなかった気がする。

 (ちなみに後日出会う事になる井上敏樹御大の事も、全くこれっぽっちも知らなかったのです。おぉ怖っ)




 長くなってきたので、そろそろまとめると──
 そこで脚本の面白さを知った僕は、小山師匠に『お前、笑顔がおもしろいから来るか?』みたいな事を言われ、まんまとシナリオハウスに入って勉強し直したワケです。


 だらだら書いてアレですが、色々な事、色々な方との奇跡的なめぐり会いは、ようするに自分から動いた結果なのだと自負しております。
 僕の場合はかなり運がいい方でしょう。(人生という大きな視点で考えると、運がいいのか悪いのか…笑)


 元々、制作をやろうと思っていた僕が脚本家をやっているのだから面白いと言えば面白いです。
 別にやりたい事が変わってもいいじゃない。
 僕の場合はアニメ業界──というよりもテレビの業界で飯を食べたかったので。



 ちなみに、新潟ではこの業界には入れません。
 テレビ業界に進んでみたいという一心で、わざわざ東京の大学に行ったというのもありますから。(当時は漠然としていたけど)


 うーん…ここまで書いてみると、脚本家を夢見ている方に大変失礼な気がするけど…


 とにかく自分から動いてみる事が大切だと思います。
 納得の上で、行くべき道が変わるのは別に恥ずべき事じゃないし、それよりもまずは思い切って突き進むべきではというのが僕が思う所です。
 生半可な気持ちさえなければ。(とは言いつつも、ちょっとは生半可でも構わないと思います。どうせ打ちのめされますから)

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