左利きなんて不便以外の何モノでもない2011年06月03日

◯文房具も扱う書店でこんな商品を見つけたんです。


 『左右両効き対応カッター』


 左利きに優しい世の中になっています。
 僕も何を隠そう実は左利きなので、なんだか嬉しい。



 ちなみに僕は左利きとは言っても、ハサミ、カッター、包丁といった刃物は右です。
 幼い頃から。

 だって、当時、左利きの刃物なんてあまり流通していなかったから。


 ちなみに35年間、刃物を右で使っていると、
 刃物に関しては右利きで定着してしまいます。

 左用のハサミを使えと言われても、たぶん使えない。


 そういうものです。




 左利きで困ってしまうのが、割と細々とした日常生活に支障があるという事。


 例えば自動改札機。

 キップを入れる所は必ず右にあります。


 ボーッとして改札に入ろうとすると、大体左手にSuicaを持っているので、
 改札直前で慌てて持ち替える――あるいは左で無理やりタッチ。


 銀行のATMなんかも実は右利き用に出来ています。

 それは暗証番号の入力。


 …まあ、これは右利きが圧倒的大多数なので仕方ない事なのですが、
 僕は無理やり左で暗証番号を打ち込みます。


 急須なんかも左では出来ません。




 そして究極の右利きのためのモノが…


 文字です。



 漢字の『一』なんかで分かるのですが、
 文字というのは、左から右へペン(あるいは筆)を「引く」事によって記す――

 これは右利きに最適で、左で書くとペンを「押す」事によってしか文字が書けないんです。


 しかし、ペンとか筆というのは「引いて」書くモノ。

 なので、左利きの文字の書き方を見ると分かると思うのですが、
 手を無理やり回し込み、出来るだけ「引いて」書くような配慮を無意識にしつつの文字書きとなってしまいます。


 特に中性ボールペンだと顕著なのですが、「押して」書くと文字が出なくなる…
 (というかこのペン、どういう構造なのよ? 毎度、腹が立つ)


 そして、毛筆に至っては(僕の場合)左では書けない。
 うまく筆運びが出来ないから。


 ――じゃあ、毛筆はどうするのか。

 僕は右で書きます。
 仕方なく。
 そりゃもー何歳児よ?、という字になってしまいますが。


 ちなみに左利きの唯一の利点は、縦書きで手が汚れない事。
 パソコンの時代では全く優越感にひたれませんが。くそ。



 ようするに、左利きは案外つらいのよという事がここで言いたい。
 そんな、おっさんの主張。