説教地下道2010年12月12日

○東京に『環八』と呼ばれる環状八号線という大幹線道路があります。
 かなり交通量が激しい道路で、横切っての横断は至難の技。
 (というか道路を横切ってはイケマセン)

 なので、横断歩道はもちろん、歩道橋や地下道もそこかしこに設置されていたりします。

 そんな環八のとある地下道。
 先日、私用で初めて通った地下道がすごかった。


 地下道と言うと、ジメジメして薄暗くてイタズラ書きなんかもあったりして、
 少しダークなイメージがあったりしますが、その地下道はそういうものが一切なし。

 割と明るく照らされた電灯の地下道で、
 その壁面に、ある事が書かれたA4ほどの紙が、人の視線の高さで等間隔に貼られていたんです。


 何が書かれていたか――


 『他人のフリ見て我がフリなおせ』
 『出る杭は打たれる』
 『言うは易く行うは難し』
 などなど。

 そんなコトワザが達筆の習字(相田みつを氏風の書き方)で、
 壁の端から端まで貼られているワケです。
 しかも、どこか人生訓が含まれているコトワザばかり。


 別にいいんですが、個人的に思ったのが――

 なんて説教臭い地下道なんだ、という事。


 そして、さっさと通り過ぎてしまおうという気持ちに。
 あぁ、素直じゃないなぁ>ワタクシ。というか説教臭いのがキライなので。


 他の方がここを通ってどういう気持ちになるか分かりませんが、
 とりあえず、この地下道にイタズラ書きが一切なかったのがすごい。

 イタズラしたい気持ちが萎えたのでしょうか。
 あるいは地下道に長居させない何かが働いているのか…?

 だとしたら、このコトワザの羅列もかなり意味があるのではないか――
 そんな事を考えた今日この頃です。